So-net無料ブログ作成

4月15日宙に訊ねて理を導く [物理]

4月15日にアミュデ柏で下記の一般講演会を聴講しました。

第16回東京大学宇宙線研究所×カリブ数物連携宇宙研究機構合同一般講演
「宙に訊ねて理を導く」

最高エネルギー宇宙線
ユタ州から極高宇宙現象を探る
佐川宏行 宇宙線研究所 教授

カラビヤウ多様体
物理学がもたらす数学の「予想」
戸田幸伸 カリブ数物連携宇宙研究機 准教授

定員400人で応募多数の場合は抽選になりますが、2回に1回以上は当選
しているような気がします。

宇宙線は、宇宙空間から地球に降り注いでいるミクロな粒子のこと。
宇宙線の最高エネルギーは、人類が作り出せるエネルギーの1000万倍の
エネルギーを超えるそうです。しかし、その宇宙線がどのような宇宙
現象から発生したものなのかはよく分かっていないそうです。
佐川先生は、米国ユタ州でテレスコープアレイ(TA)実験で、その謎を
解明しようとしているそうで、今回はその話が聞けました。
宇宙線の研究というと素粒子の研究かと思いましたが、この実験はどう
も天文学に近いようでした。

カラビヤウ多様体は、もともと数学の代数幾何学などの分野で研究されて
いた。物理の超弦理論でこの世界には微小な6次元空間が潜んでいてそれが
カラビヤウ多様体になっていると考えられ研究されるようになった。
それで物理学者が、1990年頃に超弦理論の研究からカラビヤウ多様体の
幾何学にについて関する驚くべき予想をし、数学者も大いに触発されて
研究が進展したということです。
戸田先生は数学者としてカラビヤウ多様体を研究しているそうです。
当然、一般のひとにカラビヤウ多様体そのものを説明することは出来ませ
ん。それで、放物線を複素数に拡張すると球になるとか、楕円曲線は
トーラスになるとかいう話をしていたと思います。
講演が終わった後にロビーで先生と直接話ができる時間がありましたが、
何人かのひとは、なぜ放物線が球になるのか質問して、紙に書いて説明
を受けていました。

今回も面白い話が聞けて良かった。





nice!(12)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

2017年4月1日朝カル講習会参加 VOL3 [物理]

2017年4月1日 朝日カルチャーセンター
川崎雅裕先生(東京大学宇宙線研究所)の講演「宇宙と素粒子」も受講しました。

初めに素粒子の標準理論のおさらいがありました。

以下のような課題があり、標準理論を越える理論が必要
 力の統一
 ニュートリノの質量の期限(標準理論では質量0)
 暗黒物質
 インフレーションの起源
 物質反物質の非対称性

ビックバン、インフレーションについての説明がありました。
 スローロール・インフレーション(初めて聞きました)
 (スカラー場がポテンシャルをゆっくり転がる間にインフレーションが起きる)
 ・・・元々のインフレーションモデルでは際限なくインフレーション
    が続いてしまう欠点があったが、このモデルでは止まるようです。
スカラー場の正体については、分かっていませんが、ヒッグスである可能性も
あるようです。浅井先生が川崎先生がこの件についてどのように言っていたか
受講者に聞いていました。
宇宙の地平線、密度揺らぎの生成、インフレーションによる重力波の生成

物質・反物質の非対称性の話
 サハロフ条件
 レプトン数からバリオン数に転化する(スファレロン過程)
 バリオン数生成機構
  重いニュートリノの崩壊によるバリオン数生成
   重いニュートリノからニュートリノ+ヒッグスに崩壊(レプトン数+1)
   重いニュートリノから反ニュートリノ+ヒッグスに崩壊(レプトン数ー1)
        (重いニュートリノはレプトン数0)
    2つの反応率が異なる(サハロフ条件1と2を満たす)
   熱平衡にもならない。(サハロフ条件3も満たす)

2時間と短い時間でしたが、よく纏まっていて分かり易かったように思う。




nice!(12)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

2017年4月1日朝カル講習会参加 VOL2 [物理]

浅井先生の講演の講演の続き

見つかったヒッグス粒子が理論的に予想された質量より軽すぎるのが問題。
後でインターネットで検索したところでは、「トップクォーク凝縮模型」や
「トップ・シーソー模型」という理論らしい。

そのため、新しい原理を考える必要がある。
その候補としては、超対称性、テクニカラー、リトルヒッグス、余剰次元
その中では、超対称性であればヒッグス粒子の軽さ以外に色々な問題を解
決できる。(暗黒物質の候補になる、ヒッグスの質量が説明できる、力の大統一)

まだ、超対称性粒子が見つかっていない。
LHCで探索している。気になる現象があるが統計的にもっと回数を上げないと
分からない。衝突回数が上げるような改良を行う予定もある。

取り合えず、終わり。(私の理解力の限界)

nice!(10)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:資格・学び

2017年4月1日朝カル講習会参加 [物理]

先週の土曜日に、久しぶりに朝日カルチャーセンターの講習会に参加しました。

宇宙と素粒子の物理についての2時間の講習2講義でした。

 「宇宙と素粒子」川崎雅裕先生(東京大学宇宙線研究所)

 「LHCの最新成果 ヒッグス粒子とこれからの展開」 浅井祥仁先生(東京大学)

浅井先生の講演は、何年か前に1回聴講しているので、今回2回目でした。
前回聞いた話に新しい話題が追加されているといった内容でした。
まだ確立されていない内容があるので、理解できない部分も多々ありました。
「途中で質問しないとどんどん進めてしまうので質問してくださいね」、と言わ
れますが質問するのも難しい感じがします。

2012年にヒッグス粒子が発見されて、翌年にその関係でノーベル物理学賞が
授与されていますが、あれからもう5年程立っています。ついこの間のような
気もするが・・・。
浅井先生は、ヒッグス粒子を発見したLHCのアトラスグループの日本のまとめ役
で、ノーベル物理学賞の3つ目の枠にLHCのグループが入らなかったのは残念だっ
たでしょうね。

ヒッグス粒子の発見は、新聞やTVが言うように17番目の素粒子がみつかったとい
うチョロい話ではないと強調されます。
それまで見つかっている素粒子は物質を形作る素粒子クォーク・レプトンか力を伝
えるゲージ粒子のどちらかですが、ヒッグスはどちらでもなく素粒子の質量を生み
出す真空に存在する場だということです。
真空というものは空ではなく、何かが詰まった不思議な状態だということが分かった
という意味で大きな意義があります。

そのため、宇宙初期に宇宙が急激に膨張するインフレーション理論との関係があり、
ヒッグスがインフレーションを起こしたかもしれないし、ヒッグスと同じような色
付きヒッグスが起こしたかもしれないというところが議論になっているそうです。

空間が膨張するとそれに伴ってエネルギーも増えるという話がありますが、講演会で
よく質問されるようですが、浅井先生は「宇宙が無限であればそうなんだけど、宇宙
は有限なのでエネルギーは増えない」というようなことを言っていました。
川崎先生の講演でも同じような質問があって、川崎先生は「重力はマイナスのエネルギー
になるのでトータルではエネルギーは増えない」というように話していました。
二人の回答を合わせると、重力のエネルギーは宇宙の端を0としたポテンシャルエネルギー
のように考えて、宇宙の内側にマイナスになっていて、宇宙が広がっていくとマイナス
が大きくなるので、空間に貯められるエネルギと重力のエネルギーで帳尻が合うと言っ
ているかとイメージしましたが、あっているかは不明。

宇宙の観測と一般相対性理論から、宇宙には暗黒エネルギーが存在していることが分か
ている。ヒッグス発見で、ヒッグスは暗黒エネルギーよりも10の60乗も高いエネルギー
になっている。色付きヒッグスでは10の112乗も高い。
しかし、暗黒エネルギーは宇宙膨張に効いているが、それが何か分かっていない。
ヒッグスは、ある筈だが宇宙膨張には効いていない。新たな未解決テーマになった。

つづく

nice!(13)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:資格・学び

グラショー博士(1979年ノーベル物理学賞)一般公開講演会 [物理]

昨年聴講した一般講演会で全く書いていなかったのが2つあったので
記録として書いておきます。

東大で行われる講演会を聴講するのは、これまでこの2回を合わせて
全部で4回。
毎回会場が違う建物なのは意識してのことだろうか?
大勢が入れるホールがいくつもあるのはさすがだ。

■グラショー博士(1979年ノーベル物理学賞)一般公開講演会
2016年8月28日(日)14:00~16:00
東京大学(本郷キャンパス)情報学環・福武ホール ラーニングシアター

そんな前になってしまったかと驚いた。時の絶つのは早いものだ。
講演終わって直ぐに書こうと思ったんですが、「とね日記」さんで完璧な
報告をすぐに公開されて、それを読んでしまったため、圧倒されて書けなく
なってしまった。
今回も「とね日記」さんの記事を見て思い出しているので助かっています。
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/f4e921c9658652e6d66e5c7d8581c834

講演のテーマは、科学と技術の進歩はあらかじめ立てられた計画による研究
とセレンディピティ(=偶然に巡り会えた素晴らしいもの)により、まったく
予期しない発見により起きるという事。このふたつが互いに絡み合った様々な
歴史的発見をひもとき、基礎研究に予算を割くことの重要性について論じます。
https://www.icepp.s.u-tokyo.ac.jp/information/lecture2016

先生の知り合いが、国際リニアコライダー(ILC)の計画を指導しているので期待
しているということです。
日本の北上山地がILCの有力候補地になっているので、この講演の内容は国や文
部科学省へのアピールの意味も少なからずあるのではないかと思います。

セレンディピティ的な発見の例をものすごい数挙げられた。資料の配布はなく、
最初はメモしていたけど追いつかないので直ぐに諦めた。「とね日記」さんの記事
を見るとどんなものが挙げられたか分かるが、よく記録したなととねさんの能力
の高さに関心する。

質問に答える形で先生自身の話も聞けた。
子供のころ、野球が苦手だったけど友達が仲間に入れてくれた。そのころに、
自分は運動などの分野ではだめなのでサイエンスの方で頑張ろうと思ったそうだ。
(少し目が潤んでしまった)
高校の頃に湯川秀樹先生の一般講演を聞いて物理をやろうと志したそうだ。リップ
サービスも少しあるのかなと思ったが、詮索しすぎか。
やはりノーベル物理学賞を受賞したワインバーグ博士と同級生でSFクラブを作って
SFを書いていたりしたそうだ。2人が同級生だったとは知らなかった。
朝永振一郎先生と一緒にノーベル物理学賞を受賞したシュウィンガーに指導され
ていたということも初めて聞いた。学者間の縦の繋がりと横の繋がりがあるんですね。

グラショー博士は、1932年12月5日生まれらしいので、講演当時は83歳だけど、海外
に出かけて講演するなど立派なことだ。この後も中国に行って講演するとのことだった。

素粒子物理の超大物だけに、研究職のひとも講演を聞きに来て質問していた。
講演者紹介は、東大副学長の相原博昭博士(素粒子物理専攻)でした。

ミーハーではあるけど、ノーベル物理学賞受賞者のグラショー博士の講演を聴講する
ことが出来て良かった。


もう一つの講演については改めて書くことにします。





 
 
 


nice!(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問